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「事業承継は税金対策だけじゃない!意外と見落としがちな『許認可』と『見えない資産』の引き継ぎ方」

2025年の全国の企業「休廃業・解散」件数は
帝国データバンク:6万7949件
東京商工リサーチ:6万7210件
という結果です。

現在の日本において事業承継問題は喫緊の課題です。

 

はじめに:「誰に相談すべきか」
中小企業の経営者の高齢化が進む中、「事業承継」は待ったなしの課題です。多くの方がまず気にするのは「相続税」や「自社株の評価」ではないでしょうか?そのため、最初に相談するのは税理士さんというケースが多いと思います。

もちろん、税金対策は非常に重要です。しかし、事業承継は「資産の移動」だけでは完了しません。「事業そのものを、法的に、そして実務的に途切れさせずにバトンタッチする」ことこそが、会社を存続させる本質です。

そこで実は重要な役割を果たすのが、私たち行政書士です。今回は、行政書士だからこそできる「事業承継サポート」の重要ポイントをご紹介します。

1. 許認可の落とし穴:「社長が変わったら、営業できなくなる!?」
行政書士の専門分野である「許認可(建設業許可、産廃許可、運送業許可など)」は、事業承継における最大のリスクポイントの一つです。

多くの許認可は「その人(個人)」や「その役員構成(法人)」に対して与えられています。そのため、代替わりをした瞬間に、以下のようなトラブルが起こる可能性があります。

許可の取り直しが必要: 個人事業主から法人成りする場合や、個人から個人へ承継する場合、許可は自動的に引き継がれません。

要件: 建設業許可などでは、経営業務の管理責任者(経管)としての経験年数が求められます。先代が抜けた後、後継者にその資格要件が備わっていなければ、最悪の場合、許可取り消しとなり、事業が継続できなくなります。選任される方が欠格要件に該当しないかどうかの確認が必要です。

行政書士は、承継のスケジュールに合わせて「いつ、どのような手続きをすれば、空白期間を作らずに営業を続けられるか」を診断し、手続きを代行します。これは税理士さんや司法書士さんではなく、許認可のプロである行政書士の独壇場です。

2. 「知的資産」の見える化:会社の"強み"を言語化する
事業承継は、お金や設備だけでなく、経営者の頭の中にある「ノウハウ」「人脈」「企業理念」といった目に見えない資産(知的資産)を引き継ぐことでもあります。

従業員との信頼関係

長年の顧客リスト

独自の技術やレシピ

これらは決算書には載りませんが、会社の収益力の源泉です。
行政書士は、「知的資産経営報告書」などの作成支援を通じて、先代の想いや会社の強みを「見える化」し、後継者が自信を持って経営を引き継げるようサポートします。また、これは金融機関からの融資や評価を得る際にも強力な武器となります。

3. 法務整備と「争族」の防止
スムーズな承継のためには、会社の憲法である「定款」の見直しが不可欠です。

定款変更: 昔のままの定款になっていませんか?株式の譲渡制限や、株主総会の招集手続きなど、現在の会社法や実態に合わせて整備します。

遺言・民事信託(家族信託): 自社株が分散して経営権が不安定になるのを防ぐため、「遺言書」の作成や、柔軟な財産管理が可能な「民事信託」の活用を提案します。

行政書士は「予防法務」の専門家として、将来の親族間トラブル(争族)を未然に防ぐための書類作成を行います。

4. 資金調達のサポート(補助金活用)
事業承継をきっかけに、新しい設備投資や事業転換を行いたいと考える後継者の方も多いでしょう。
国は事業承継を支援するために「事業承継・引継ぎ補助金」などの制度を用意しています。

これらの申請には、緻密な事業計画書の作成が必要です。行政書士は、役所に提出する書類作成のプロとして、採択される可能性を高めるための計画書作りをサポートします。

 

【保存版】事業承継「許認可引き継ぎ」自己診断チェックリスト
事業承継において、税金や株式のことばかり気にしていませんか?
実は、「社長が変わる」「会社組織が変わる」ことで、現在の営業許可が『リセット』されてしまうリスクがあります。

以下の項目に一つでも「NO」や「わからない」がある場合、あなたの会社の許認可は黄色信号です手遅れになる前に、行政書士へご相談ください。

1. 保有している許認可の「現状把握」
自社が持っている全ての許認可・届出をリストアップできていますか?

(建設業許可、運送業許可、産廃収集運搬、飲食営業、古物商、宅建業、酒類販売など)

許認可証の有効期限は切れていませんか?また、承継手続き中に期限が切れる恐れはありませんか?

許可証に記載されている「代表者名」「所在地」「商号」は、現状と一致していますか?(変更届の出し忘れはありませんか?)

2. 承継の「スキーム(形)」と許可の特性
今回の承継が「個人事業主 ⇒ 個人事業主(親子など)」の場合、その許可は『新規取り直し』が必要だと理解していますか?

※個人の許可は「その人」に与えられるため、原則引き継げません(相続承認申請が必要な例外を除く)。

今回の承継が「個人事業主 ⇒ 法人(法人成り)」の場合、許可の『新規取得』が必要だと理解していますか?

※法人格が変わるため、許認可番号も変わることがほとんどです。

「合併」や「会社分割」による承継の場合、事前に認可(承継認可)が必要な許認可が含まれていませんか?

3. 「人(ヒト)」の要件(人的要件)
後継者(新社長・新役員)は、その許認可に必要な実務経験年数や資格を持っていますか?

(例:建設業の経営業務の管理責任者など)

許可の要件となっている専任技術者・管理者(国家資格者など)が、承継のタイミングで退職・異動する予定はありませんか?

後継者や新役員の中に、過去に法令違反をしたり、破産手続き中であるなど、「欠格事由」に該当する人はいませんか?

※一人でも該当者がいると、許可が取り消される場合があります。

4. 「物・場所(モノ)」の要件(物的要件・財産的要件)
承継に合わせて本店移転(引っ越し)をする場合、新事務所や駐車場は、その許認可の用途地域や設備基準を満たしていますか?

許認可維持に必要な純資産額(財産的基礎)は、承継後もクリアできていますか?

(例:建設業許可(一般)の500万円要件など)

車両や営業所などの名義は、スムーズに後継者(新会社)に変更できますか?(リース契約や賃貸契約の確認)

5. スケジュールと空白期間
許認可の手続きにかかる標準処理期間(審査期間)を把握していますか?

(例:申請してから許可が下りるまで1〜2ヶ月かかる場合、その間は営業できません)

「事前相談」や「事前認可」が必要な許認可について、管轄の役所へ問い合わせ済みですか?

⚠️ 診断結果:一つでも不安がある方へ
許認可の引き継ぎルールは、法律(業法)ごとに全く異なります。
「たぶん大丈夫だろう」で進めてしまい、いざ営業しようとしたら「要件を満たしていないので、許可を取り直してください(=その間、数ヶ月営業停止)」と言われてしまうケースが後を絶ちません。

事業承継を考え始めたら、税理士だけでなく、許認可のプロである行政書士にも必ずお声がけください。
あなたの会社の「営業する権利」を、私たちが守ります。

おわりに:行政書士は「事業承継のコーディネーター」
事業承継には、税務、法務、登記、労務など、多岐にわたる専門知識が必要です。
行政書士は、許認可や契約書作成といった自らの業務を行うだけでなく、「最初に相談できる街の法律家」として、必要に応じて信頼できる税理士、司法書士、弁護士と連携し、チームの中心となってプロジェクトを進行します。

「まだ先の話」と思わず、元気なうちから準備を始めることが、会社と従業員、そしてご家族を守ることにつながります。

 事業承継の十分な準備期間としては、15年は期間を要するともいわれます。

 まずはお気軽にご相談ください。

 

マミヤ行政書士事務所では各種専門士業がワンストップで事業承継についてサポートいたします。まずは、お気軽にご相談ください。