遺言書でのトラブル

遺言書に関するトラブルは、遺言書の内容や有効性に関する問題が発生した場合に起こります。遺言書には遺産分割や遺産の処理に関する重要な情報が含まれており、その内容が明確で適切であることが重要です。遺言書の作成時には、適切な手続きや法的要件を遵守することが重要です。遺言書に関するトラブルが発生した場合には、法的なアドバイスを受けることが重要です。弁護士や行政書士、司法書士に相談することで、適切な解決策を見つけることができるでしょう。

公正証書遺言とは、公証人が立会いのもとで作成される遺言のことです。公正証書遺言は、遺言者の真意が確認され、遺言書の内容が正確であることが保証されます。公正証書遺言は、遺言書の有効性を高め、遺言の実行をスムーズにするために利用されます。公正証書遺言を作成する際には、公証人による手続きや法的要件を遵守することが重要です。公正証書遺言を作成することで、遺言の実行が円滑に進むことが期待されます。

公正証書遺言を作成する場合は、弁護士や行政書士報酬と公証人への報酬が発生します。公証人とは、法務省に登録された特別な資格を持つ者で、公的な証明や認証業務を行う専門家です。公証人は、法的な文書や契約の作成、署名の確認、証明書の発行などの業務を行います。公証人は、その業務を通じて法的な効力や信頼性を保証し、公正な取引や手続きを支援します。公証人は、一般の市民や法人が法的な手続きを円滑に進めるための重要な存在であり、その業務は法律に基づいて行われます。

遺言書は将来の不測の事態に備えるために重要なものですので、しっかりと準備しておくことが大切です。

以前のご相談者様で遺言書を作成するか悩まれ、土壇場でキャンセルされた方がおられました（当然公証人へのキャンセル料は発生しました）。何度も打ち合わせを行い、ご相談者様の意向を踏まえながら作成していたのですがご友人との世間話から遺言書を作成することを断念されました。その後、相続が発生し法定相続人同士の紛争に発展したとのことです。遺言書を作成されなかった理由としては、相続財産の評価額が相続税基礎控除以下であったため相続税は発生しないことで遺言書は作成しなくても問題ないとの認識であったそうです。遺言書を作成することと、相続税が発生するかとはまったくベクトルの違う話なのです。

決してすべての相続が紛争に発展するわけではないですが、「争続」を未然に防止するということで遺言書を作成されることはとても大事なことです。